Home > 土地改良施設維持管理適正化事業とは

土地改良施設維持管理適正化事業とは

土地改良施設の維持管理事業に要する経費は、電気料、油代或いは管理人の賃金などのように毎年々々恒常的にかかる費用と、ポンプ、モーターのオーバーホール、ゲート等の塗装、用排水路の浚渫、機械等の部品の取り替えなどのように数年に一度(定期的に)行う施設の整備補修に要する経費と2つに分けられますが、土地改良施設維持管理適正化事業(以下「適正化事業」という。)はこの後者の「数年に一度行う整備補修事業」に対する助成の制度です。

ただ、一般の補助事業と異なるのは、前もって「適正化事業」に加入して、整備補修に必要な費用の一定額を拠出金として毎年奈良県土地改良事業団体連合会(以下「県土連」という。)を通じて全国土地改良事業団体連合会(以下「全土連」という。)に拠出する土地改良区等に対する助成の制度です。

この拠出金の一定額とは、整備補修の事業を概ね5年に一回行うものとして、その整備補修の加入事業費の3割の額を頼母子講のように5年間で拠出します。

従って、毎年の拠出金は加入事業費の3割を5分の1(加入事業費の6%)ずつということになります。

そしてこのように、適正化事業に加入して拠出金を出すことにした土地改良区等に対し、整備補修事業の実施する年度に、国の補助金と県の補助金をそれぞれ3割ずつ合わせた6割の補助金に上述の3割の拠出金に加えて計9割の金額を交付金として交付する仕組みです。

尚、残りの1割は自己負担となりますが、これに対しても日本政策金融公庫による融資の途が開かれています。

1.対象施設及び採択基準

(1)以下の農業用水利施設に限ります。
  1. ダム
  2. 頭首工
  3. ポンプ場(揚・排水機場)深井戸水中ポンプを含む。
  4. 樋(水)門
  5. ため池
  6. 水路等(開水路、埋設管、水管橋等)
(2)団体営土地改良事業規模以上の土地改良事業により造成された施設
(3)土地改良連合会による土地改良施設の診断・管理指導を受けている施設
(4)日常の施設点検、軽微な補修等、維持管理されている施設
(5)改修事例
A.ため池護岸
B.頭首工
C.用水路工

2.事業主体

奈良県土地改良事業団体連合会の会員で前述の対象施設を管理している土地改良区 (土地改良区連合を含む。)及び市町村(以下「土地改良区等」という。)

3.整備補修工事の内容

Ⅰ.整備補修

(1)水門扉の整備補修
①吊りワイヤーロープの取り替え(断線、ローフ芯部の油による弾力性の低下、錆発生等により切断の危険性のあるもの)
②ゲート水密ゴム取り替え(ゲート漏水防止ゴムで長期間水中にあるため、ゴム疲労による弾力性の低下、損傷又は流木等による損傷のため漏水の危険性のあるもの)
③巻上機の整備調整(減速機、ブレーキ等の点検調整を行い、損傷箇所の修理取り替えを行う必要のあるもの)
④ゲート補修(鋼板腐食部分等の取り替え、スキンプレートの歪みとり及び補修を要するもの)
(2)ポンプ、原動機のオーバーホール
①ポンプのオーバーホール(軸受の減耗やライナーの減耗が許容限度に達し、ポンプの機能低下をきたしているもの)
②ディーゼル機関のオーバーホール(シリンダー等の減耗が許容限度に達したもの)
③モーターのコイル巻き替え、ブラシの交換
※平成11年度からポンプ・原動機の更新が拡充
(3)電気設備の精密整備(遮断機、変圧機、配電盤、整流機、電動機、配電設備等の損復箇所の修理取り替え)
(4)水門扉等の補・改修及び塗装
(5)用排水路の小規模の補修、浚渫。但し、土水路からの全面新設は不可
(6)ため池の取水施設(底樋、斜樋、取水路等)、護岸工の補修、堆積土砂浚渫
但し、堤体の全面的な改修は、不可(他事業で対応)

Ⅱ.設備改善

(1)観測用設備(雨量計、水位計、流量計、その他測定用設備の改善更新)
(2)通報用設備(無線機、TM/TC等)
(3)流木処理用設備(防塵装置、流木巻上機等により洪水時に流木を迅速に処理する必要のあるもの)

4.拠出金及び交付金

Ⅰ.拠出金

土地改良区等の事業主体は下記及び6の拠出金の計算による金額を毎年県土連を通じて全土連に拠出(事業費拠出金・事務費拠出金)をする。

事業費拠出金

P=A × 0.3 ÷ 5年

P=毎年度の土地改良区等の拠出金

A=適正化事業の加入事業費

事務費拠出金

6の拠出金の拠出例参照

Ⅱ.交付金

事業実施年度に全土連から県土連を通じて、加入事業費の9割の額を交付
(国の補助金=3割、県の補助金=3割、土地改良区等の拠出金分=3割)

5.事業費

1地区当たり事業費が200万円以上であること。

6.拠出金の拠出例

事業費 2,000千円の場合

  1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 合計
項目 事業費拠出金 120.0 120.0 120.0 120.0 120.0 600.0
事務費拠出金 4.92 4.92 4.92 4.92 4.92 24.6
125.7 125.7 125.7 125.7 125.7 628.5
算出基礎

事業費拠出金  事業費×3割÷5年(6%)

事務費拠出金  事業費×1.230%÷5年(0.246%)

事業実施年度

交付金  1,800千円(事業費の90%)

土地改良区負担金  200千円

7.施設の診断及び適正化事業加入について

適正化事業を行う場合には、「加入申込書」を提出して下さい。

なお、適正化事業への加入申し込みをする場合には、施設の診断(定期・要請)が必要となります。対象となる診断を受け、早めに対応をお願いします。

詳しいことは、水土里ネット奈良 農業農村技術課まで、問い合わせ下さい。